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2026年8月19日

力率改善とは?改善方法や放置するデメリット、進める際のポイントを解説

力率改善とは、電力を効率よく利用できるように設備や運用を見直し、力率を高める取り組みです。力率が低い状態を放置すると、電気料金が高くなったり、設備に負荷がかかったりするため、工場や事業所では適切な対策が求められます。

本記事では、力率の基本的な仕組みや低下する原因をはじめ、放置するデメリットや具体的な改善方法、さらに改善を進める際のポイントについて順を追って解説します。

力率とは?

力率とは、供給された電力をどれだけ効率よく利用できているかを表す指標です。力率が高いほど電力を無駄なく活用できる一方、力率が低いと同じ仕事をするためにより多くの電流が流れるため、配電ロスが発生します。

工場や事業所では、モーターや空調設備などの影響によって力率が低下することがあります。そのまま放置すると、電気料金の増加や設備への負荷につながるため、適切な管理が欠かせません。

力率が低下する主な原因

力率が低下する主な原因は、モーターや変圧器などの誘導性負荷を持つ設備を使用していることです。これらの設備は、電気エネルギーだけでなく磁界を発生させるための無効電力も必要とするため、力率が低下しやすくなります。

特に工場では、コンプレッサーやポンプ、送風機などのモーターを使用する設備が多く稼働しています。設備の稼働率が低かったり、負荷に対して過大な設備を運転していたりすると、力率がさらに低下するでしょう。

また、力率改善コンデンサの劣化や故障も原因の一つです。力率が低い状態を放置すると、電力を効率よく利用できなくなるため、定期的に力率を確認し、原因に応じた対策を講じることが重要です。

力率を改善せず放置するデメリット

力率が低い状態でも設備を動かすことはできます。しかし、そのまま放置すると電力を効率よく利用できず、電気料金や設備運用にさまざまな影響を及ぼす可能性があります。

また、力率の低下は一時的なコスト増加だけでなく、設備への負荷やトラブルにもつながりかねません。安定した設備運用を維持するためにも、早めに原因を把握し、適切な改善を進めることが重要です。

力率を改善せず放置した場合に生じる主なデメリットを紹介します。

電気料金が高くなる

力率が低い状態では、同じ仕事をするためにより多くの電力が必要です。その結果、電力を効率よく利用できず、電気料金が高くなる原因になります。

特に高圧受電の事業所では、力率が一定の基準を下回ると基本料金の割引率が低下したり、割増の対象になったりする場合があります。そのため、力率の低下は毎月の電気料金へ継続的な影響を与えてしまうでしょう。

電力使用量が大きい工場や事業所ほど、その影響も大きくなります。力率の低下が続けば、余分な電気料金を支払い続けることになり、企業の経営コストを押し上げる要因にもなるでしょう。

電力を効率よく利用できな

力率が低いということは、供給された電力を効率よく利用できていない状態です。同じ生産量や作業量であっても、より多くの電力が必要になるため、エネルギーの無駄が発生します。

工場や事業所では設備を長時間稼働させるケースが多く、こうした無駄が積み重なると電気料金や運用コストにも影響を与えます。

設備への負荷増加とトラブル発生のリスク

力率が低くなると、必要な電力を供給するために流れる電流が増え、変圧器や配線、モーターなどの電力設備に大きな負荷がかかります。その状態が続くと、発熱や劣化が進みやすくなり、設備の寿命を縮めるだけでなく、突発的な設備トラブルにつながるおそれがあります。

工場では一つの設備停止が生産計画の遅延や機会損失を招くため、設備の安定稼働と修繕コスト削減の観点からも、力率の低下を放置しないことが重要です。

力率を改善する方法

力率を改善する方法はいくつかあり、すべての対策を実施する必要はありません。設備の状況や運用方法によって適した改善方法は異なるため、自社の課題に合ったものを選んで取り組むことが大切です。力率を改善する主な方法を紹介します。

力率改善コンデンサを設置する

力率を改善する代表的な方法が、力率改善コンデンサを設置することです。コンデンサは、モーターなどの設備で発生する無効電力を補う役割があり、力率の改善につながります。

特に、モーターやポンプ、コンプレッサーなどの誘導負荷を多く使用している工場では、力率改善コンデンサが広く利用されています。設備の近くに設置する方法や受変電設備にまとめて設置する方法などがあり、設備構成に応じて導入方法を選べることが特徴です。

ただし、コンデンサの容量が設備に合っていないと十分な効果を得られない場合があります。設備の使用状況や負荷に合わせて、適切な容量や設置場所を検討することが重要です。

モーターやインバーターを適切に運用する

モーターやインバーターの運用を見直すことも、力率の改善につながります。設備の負荷に対して能力が大きすぎるモーターを使用している場合は、力率が低下しやすくなるためです。

例えば、設備に適した容量のモーターへ更新したり、インバーターで回転数を適切に制御したりすることで、必要以上の電力消費を抑えながら効率よく運転できます。

設備を更新する際は、消費電力だけでなく負荷の状態や運転時間も考慮し、自社の運用に適した機器を選定することが大切です。

不要な設備の運転を見直す

設備の運転方法を見直すことも、力率改善につながる方法の一つです。使用していない設備を稼働させたままにすると、必要のない電力まで消費し、電力を効率よく利用できなくなる可能性があります。

特に、コンプレッサーやポンプ、搬送設備などを複数台運用している工場では、設備ごとの稼働状況を確認することが重要です。生産量に対して過剰に設備を運転している場合は、停止する設備を見直したり、稼働時間を調整したりすることで、無駄な電力消費を抑えられます。

また、生産計画に合わせて設備の運転台数を最適化すれば、必要以上の負荷をかけずに設備を運用できます。結果として、力率の改善だけでなく、電気料金の削減や設備負荷の軽減にもつながるでしょう。

定期的に設備を点検・メンテナンスする

設備を定期的に点検・メンテナンスすることも、力率を維持・改善するために欠かせません。設備は長期間使用することで部品の劣化や故障が進み、本来の性能を十分に発揮できなくなる場合があります。

例えば、モーターやコンプレッサーの異常、配線の劣化、力率改善コンデンサの故障などは、力率の低下につながる原因の一つです。日常点検や定期点検を実施し、異常が見つかった場合は早めに修理・交換することで、設備を安定した状態で運用しやすくなります。

また、設備のメンテナンスは力率の改善だけが目的ではありません。故障による突発的な設備停止を防ぎ、生産ラインを安定して稼働させるためにも重要な取り組みです。定期的な点検を継続することで、設備の寿命を延ばし、修繕費や更新費用の抑制にもつながります。

エネルギー使用状況を見える化する

力率を継続的に改善するためには、現在のエネルギー使用状況を把握することが重要です。力率が低下していても、どの設備が電力を多く消費しているのか、いつ力率が低下しているのかが分からなければ、適切な改善策を検討できません。

電力監視システムやエネルギーマネジメントシステム(EMS)を活用すれば、電力使用量や力率の推移をリアルタイムで確認できます。設備ごとの使用状況を見える化することで、力率が低下している原因を特定しやすくなり、優先して改善すべき設備や運用方法も判断しやすくなります。

さらに、改善前後のデータを比較できるため、取り組みの効果を数値で検証できることもメリットです。勘や経験だけに頼らず、データをもとに改善を進めることで、効率的かつ継続的な力率改善につながります。

力率改善を進める際のポイント

力率を改善するためには、設備を導入したり運用方法を見直したりするだけでは十分ではありません。現状を正しく把握したうえで、自社の設備や運用状況に合った改善策を選ぶことが重要です。力率改善を進める際に押さえておきたいポイントを紹介します。

現在の力率を把握する

力率改善を進める前に、まずは現在の力率を把握することが重要です。現状を確認せずに対策を進めても、本当に改善が必要なのか、どの設備に原因があるのか判断できません。

まずは、受電設備や電力監視システムなどで現在の力率を確認しましょう。時間帯によって力率が変動する場合もあるため、一時的な数値だけではなく、一定期間の推移を確認することが大切です。

適切な対策を選定する

力率改善コンデンサは、設置すればよいというものではありません。設備に対して容量が適切でなければ、十分な改善効果を得られないだけでなく、過補償によって電圧が不安定になるなど、新たな問題が発生する可能性もあります。

そのため、コンデンサを導入する際は、現在の力率や電力使用量、設備の運転状況をもとに適切な容量を選定することが重要です。設備の増設や生産量の変化によって最適な容量は変わるため、一度設置したあとも定期的に見直すことをおすすめします。

また、コンデンサだけで力率を改善しようとするのではなく、設備の運転方法やメンテナンスと組み合わせて取り組むことも大切です。

専門業者へ相談・依頼する

力率改善は、設備の種類や工場の運用状況によって最適な方法が異なります。原因を正確に特定できない場合や、どの対策から始めればよいか判断できない場合は、専門業者へ相談することも有効です。

専門業者であれば、現在の力率や設備構成、電力の使用状況などを調査したうえで、自社に適した改善方法を提案してもらえます。力率改善コンデンサの容量選定や設置場所の検討だけでなく、設備の更新や運用方法の見直しまで含めてアドバイスを受けられるケースも少なくありません。

力率改善にはエネグラフがおすすめ

力率を改善するためには、設備の更新だけでなく、電力使用状況を継続的に把握し、改善を繰り返すことが重要です。しかし、設備ごとの消費電力や運転状況を手作業で管理するのは手間がかかり、改善効果も把握しにくくなります。

力率改善にエネグラフをおすすめする理由を紹介します。

エネルギー使用状況を見える化できる

エネグラフを導入すると、工場全体や設備ごとの電力使用状況をリアルタイムで確認できます。どの設備で多くの電力を消費しているのか、時間帯ごとにどのような変化があるのかを把握できるため、力率が低下している原因を分析しやすくなります。

また、改善前後のデータを比較できるため、実施した対策の効果を数値で確認できることもメリットです。勘や経験だけに頼らず、データをもとに改善を進められるため、効率的なエネルギー管理につながります。

複数の拠点や設備を一元管理できる

複数の工場や事業所を運営している場合、それぞれの電力使用状況を個別に管理すると、状況の把握や比較に手間がかかります。設備の台数が多い工場では、管理業務の負担も大きくなりがちです。

エネグラフなら、複数の拠点や設備のデータをクラウド上で一元管理できます。各拠点の電力使用量や設備の稼働状況をまとめて確認できるため、拠点ごとの課題を把握しやすくなります。

さらに、異常な電力使用量や力率の変化にも気付きやすくなるため、早期に原因を調査し、適切な対策を講じることが可能です。エネルギー管理の効率化だけでなく、継続的な改善活動にも役立つでしょう。

まとめ

力率が低下すると電気料金の増加や設備への負荷、設備トラブルなどにつながる可能性があるため、継続的に管理することが重要です。

力率を改善するには、力率改善コンデンサの設置だけでなく、設備の運転方法の見直しや定期的なメンテナンス、エネルギー使用状況の見える化など、自社の状況に合わせた対策を組み合わせる必要があります。

エネルギー使用状況を継続的に把握したい場合は、エネルギー管理システムの導入も有効です。エネグラフなら、電力使用量や設備ごとの消費状況をリアルタイムで見える化できるため、力率改善に向けたデータ収集や改善効果の検証に役立ちます。効率的なエネルギー管理を実現したい方は、ぜひ導入をご検討ください。

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