原単位管理とは?必要性や進め方をわかりやすく解説
原単位管理とは、生産量や売上高などに対するエネルギー使用量を管理し、省エネや生産性向上につなげる管理手法です。製造業を中心に、多くの企業でエネルギーコスト削減や効率的な設備運用を目的として活用されています。
原単位管理を適切に行うためには、エネルギー使用量を継続的に把握し、数値の変動要因を分析しながら改善活動につなげることが重要です。
本記事では、原単位管理の概要や必要性、具体的な進め方について解説します。また、原単位管理を効率的に行うために重要なエネルギー使用量の見える化についても紹介します。
目次
原単位管理とは、エネルギーや資源の使用効率を評価するために、製品1個あたりや売上高あたりなど、単位あたりの使用量を数値化して管理する手法です。エネルギーや資源を効率よく利用できているかを把握するため、多くの製造業で活用されています。
エネルギー原単位とは、製品1個あたりや生産量あたりなど、単位あたりにどれだけエネルギーを使用したかを示す指標です。
例えば、1,000個の製品を製造するために1,000kWhの電力を使用した場合、製品1個あたりの電力使用量は1kWhとなります。同じ電力使用量でも、生産量が増えればエネルギー原単位は改善し、生産量が減れば悪化します。
原単位は、管理する目的に応じてさまざまな指標が利用されます。
製造業では、生産量を基準にした原単位がよく使われますが、業種や管理したい内容によって基準は異なります。代表的な原単位は以下のとおりです。
自社の業種や管理目的に適した原単位を設定することで、省エネ活動や設備運用の改善状況を把握しやすくなります。
原単位管理は、エネルギー使用量を把握するだけでは見えない課題を発見するために重要です。原単位で管理することで設備の運用状況や省エネ活動の成果を正しく評価できます。原単位管理が必要な理由について見ていきましょう。
生産量だけが増えているのか、それともエネルギー使用量ばかり増えているのかは、総使用量だけでは判断できません。
原単位管理を行えば、「製品1個を作るために必要な電力量」が分かるため、生産効率が向上しているのか、それとも低下しているのかを客観的に評価できます。
例えば、同じ製品を同じ数量生産しているにもかかわらず原単位が悪化している場合は、設備の老朽化や運転方法の見直しが必要かもしれません。このように、数値から改善点を見つけられるため、より効率的な工場運営につながります。
生産量に大きな変化がないにもかかわらず原単位が急に悪化した場合は、設備の故障や老朽化、運転条件の変更などが原因となっている可能性があります。エネルギー使用量だけを見ていると気付きにくい変化でも、原単位で比較することで異常を把握しやすくなります。
問題を早期に発見して対応できれば、設備トラブルの拡大やエネルギーの無駄な消費を防ぎ、生産への影響も最小限に抑えられるでしょう。
省エネ活動は、実施するだけでなく、どれだけ効果があったのかを評価することも重要です。原単位を継続的に管理すれば、設備の更新や運転方法の見直しを実施した前後で数値を比較できます。生産量の増減に左右されずに評価できるため、省エネ施策によって効率が改善したのかを客観的に判断できます。
原単位管理は、単に数値を算出するだけでは十分ではありません。
エネルギー使用量を把握し、原単位を算出したうえで、数値が変動した原因を分析し、改善活動につなげることが重要です。原単位管理の基本的な進め方を紹介します。
原単位管理を始めるには、まずエネルギー使用量を正確に把握する必要があります。
電力やガス、水などの使用量を継続的に収集し、設備や製造ラインごとのデータを記録しましょう。建物全体の使用量だけでなく、設備単位で把握できると、より詳細な分析につながります。
また、データは一度だけ収集するのではなく、日次や月次など一定の間隔で継続的に記録することが重要です。継続的にデータを蓄積することで、原単位の変化や改善効果を確認しやすくなります。
エネルギー使用量を収集したら、生産量や売上高などの基準となる数値をもとに原単位を算出します。
例えば、「電力使用量÷生産量」のように計算することで、製品1個あたりや1tあたりのエネルギー使用量を把握できます。管理する目的に応じて、売上高あたりや設備の稼働時間あたりなど、適切な指標を設定することも重要です。
毎月同じ条件で原単位を算出することで、数値の変化を比較しやすくなり、設備の運用状況や省エネ活動の成果を継続的に評価できます。
原単位を算出した後は、数値が変動した原因を分析します。前月と比べて原単位が悪化している場合は、生産量の変化だけでなく、設備の老朽化や故障、運転方法の変更、空調やコンプレッサーの無駄な運転などが影響している可能性があります。
原因を特定せずに改善を進めても、十分な効果は期待できません。原単位が変化した要因を分析し、どの設備や工程に課題があるのかを明確にすることが重要です。
設備の更新やメンテナンス、運転条件の見直しなど、原因に合った対策を選ぶことが重要です。優先順位を付けて改善を進めることで、限られた予算でも高い効果が期待できます。
改善後は再び原単位を確認し、数値がどのように変化したのかを検証しましょう。効果を確認しながら改善を繰り返すことで、継続的な省エネや生産性向上につながります。
原単位管理を効率よく進めるためには、エネルギー使用量を継続的に把握できる環境が欠かせません。
毎月の検針結果だけでは、どの設備で多くのエネルギーを消費しているのか、原単位が変化した原因は何なのかを把握するのは困難です。
エネルギー使用量を見える化すれば、設備ごとの使用状況や原単位の変化を把握しやすくなります。また、改善施策を実施した後の効果も数値で確認できるため、継続的な原単位管理や省エネ活動につなげられます。
原単位管理は、製品1個あたりや生産量あたりなどのエネルギー使用量を管理し、省エネや生産性向上につなげる管理手法です。エネルギー使用量だけでなく原単位で管理することで、設備の運用状況や改善効果をより正確に評価できます。
また、原単位管理を効果的に進めるためには、エネルギー使用量を継続的に収集・分析し、改善施策へつなげることが重要です。設備ごとの使用状況を把握できれば、問題の早期発見や省エネ活動の効果検証にも役立ちます。
エネグラフなら、エネルギー使用量を見える化し、原単位管理に必要なデータを効率よく収集・管理できます。原単位管理を効率化したい方は、エネグラフの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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