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2026年2月10日

CO2の見える化が企業に必要な理由│流れや方法、課題を解説

CO2の見える化が企業に必要な理由│流れや方法、課題を解説

近年は、カーボンニュートラルや法規制への対応に加え、取引先からCO2排出量の情報開示を求められる場面が増えています。このような背景から、CO2排出量の管理は企業活動において必須の取り組みになりつつあります。なかでも、CO2排出量の見える化は、企業が脱炭素経営を進めるうえで欠かせません。

一方で、「何から着手すべきか分からない」「算定が難しそうだ」と感じている企業も少なくありません。本記事では、CO2の見える化が企業に必要な理由を紹介します。また、見える化するまでの流れや具体的な方法、取り組む際の課題を分かりやすく解説します。

CO2排出量の見える化とは?

CO2排出量の見える化とは、企業活動によって発生するCO2排出量を数値として把握し、分かりやすく可視化する取り組みです。

単に自社の工場やオフィスで排出されるCO2を把握するだけではなく、原材料の調達から製造、使用、廃棄、リサイクルに至るまでのライフサイクル全体で排出されるCO2を捉えることが重要です。

現状を正確に把握してはじめて、効果的な対策や優先順位を判断できます。そのため、脱炭素経営に取り組む企業にとって、CO2排出量の見える化は欠かせない取り組みといえます。

企業はなぜCO2排出量の見える化が必要なのか

企業がCO2排出量の見える化に取り組む背景には、経営や事業活動を取り巻く環境の変化があります。脱炭素経営の推進や法規制への対応に加え、取引先や顧客から排出量の開示を求められることも少なくありません。

カーボンニュートラルを実現するため

2023年に開催されたCOP28では、化石燃料からの脱却に向けた方向性が合意され、脱炭素社会の実現が国際的な共通認識となりました。このような背景から、企業においてもカーボンニュートラルへの対応は避けて通れません。

しかし、現状の排出量を正確に把握できていなければ、実効性のある取り組みは進みません。削減目標を設定する場合でも、現状のCO2排出量が分からなければ、目標の妥当性を判断できないためです。

CO2排出量を見える化し、現状を可視化することで、はじめて具体的な削減計画を検討できるようになります。

法規制やガイドラインに対応するため

2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、国は段階的に法規制を強化しています。その一例として、2025年4月には省エネ法が改正され、企業に求められる対応範囲が拡大しました。

省エネ法をはじめとした制度では、エネルギー使用量やCO2排出量を継続的に把握し、適切に管理することが前提です。場当たり的な対応では、制度改正のたびに負担が大きくなりかねません。

こうした制度に対応するためには、CO2排出量を見える化し、数値として整理できる体制を整えておくことが重要です。

取引先・顧客からCO2排出量の開示を求められるため

特に、大企業やグローバル企業を中心に、サプライチェーン全体での排出量の把握が重視されるようになりました。その影響で、取引先企業に対してもCO2排出量の情報提供を求める動きが広がっています。

このような要請に対応するためには、CO2排出量を見える化し、説明できる状態にしておくことが大切です。排出量を把握できていない場合、取引条件の見直しや新規取引の機会を逃すことも少なくありません。

コスト削減や経営効率化につながるため

CO2排出量の見える化は、環境対応だけでなくコスト削減にもつながります。排出量を把握する過程で、電力や燃料の無駄な使用に気づきやすくなるためです。エネルギー使用量が多い工程や時間帯を特定できれば、優先的に改善策を検討できます。

また、数値に基づいてエネルギー使用状況を管理することで、対策の効果を検証しやすくなります。勘や経験に頼った管理から脱却し、根拠のある判断が可能です。

CO2の見える化に使われる主なツール・手法

CO2の見える化に使われる主なツール・手法について紹介します。

Excelなどによる手作業でのCO2管理

CO2排出量の見える化は、Excelを使った手作業の管理から始める企業も少なくありません。特別なツールを導入せずに始められることは、手作業管理のメリットです。

一方で、データ入力や更新を手作業で行うため、担当者の負担が大きくなりやすいことには注意が必要です。入力ミスや計算ミスが発生しやすく、データの正確性を保つことが課題になります。

また、拠点や設備が増えるほど管理が煩雑になり、継続的な運用が難しくなるケースも少なくありません。そのため、Excelによる管理は、見える化の初期段階や小規模な取り組みに向いている方法といえます。

CO2算定・管理に特化したクラウドツール

CO2排出量の見える化を効率的に進める方法として、CO2算定・管理に特化したクラウドツールを活用する企業も増えています。電力や燃料の使用量を入力することで、排出量を自動で算定できることが特徴です。

また、データをクラウド上で一元管理できるため、拠点や部門が複数ある場合でも管理しやすいことがメリットです。過去データを蓄積できるため、排出量の推移を把握しやすくなります。

EMS(エネルギーマネジメントシステム)を活用した見える化

EMS(エネルギーマネジメントシステム)は、電力やガスなどのエネルギー使用量を計測・管理する仕組みです。リアルタイムで使用状況を把握できるため、CO2排出量の見える化にも活用されています。設備や拠点ごとのデータを自動で取得できることが特徴です。

EMSを導入することで、エネルギー使用量の変化を細かく確認しやすくなります。その結果、CO2排出量が多い工程や時間帯を特定しやすくなります。見える化とあわせて、運用改善や省エネ対策につなげやすいこともメリットです。

IoTセンサー・計測機器によるデータ取得

IoTセンサーや計測機器を活用することで、エネルギー使用量や稼働状況を自動で取得できます。電力計や流量計などの計測機器を設置し、データを継続的に収集する仕組みです。手作業による入力が不要になるため、データの正確性を高めやすくなります。

取得したデータをもとにCO2排出量を算定すれば、より実態に即した見える化が可能です。IoTセンサーや計測機器は、EMSやクラウドツールと組み合わせて使われることも多くあります。

CO2排出量を見える化するまでの流れ

CO2排出量の見える化は、いきなりツールを導入すれば実現できるものではありません。

目的や対象範囲を整理したうえで、段階的に進めることが重要です。CO2排出量を見える化するまでの基本的な流れを解説します。

見える化の目的と対象範囲を整理する

はじめに、CO2排出量を見える化する目的を明確にします。法規制への対応なのか、削減施策の検討なのかによって、必要なデータは異なります。あわせて、どこまでを対象にするのかを整理することも欠かせません。

自社の工場やオフィスのみを対象とするのか、原材料調達や物流まで含めるのかによって、見える化の範囲は大きく変わります。

必要なデータ項目と収集方法を決める

目的と対象範囲を整理したら、CO2排出量を算定するために必要なデータ項目を洗い出します。主に、電力やガス、燃料などのエネルギー使用量を見える化するのが一般的です。対象範囲によっては、原材料の使用量や輸送距離といったデータが必要になる場合もあります。

既存の請求書や管理資料を活用するのか、計測機器やシステムを導入するのかによって、運用方法は異なります。無理のない収集方法を選ぶことが、見える化を継続するためのポイントです。

CO2排出量を算定し数値化する

CO2排出量は、一定のルールに基づいて算定できます。基本となる考え方は、エネルギーの使用量などの実績値に、対応する排出係数を掛け合わせる方法です。

排出係数は、エネルギーを使用した際にどれだけのCO2が発生するかを示す数値です。電力については、電力会社ごとに1kWhあたりのCO2排出量が公表されています。そのため、電力使用量や燃料使用量、蒸気の使用量などを整理し、それぞれの係数を用いてCO2排出量へ換算します。

排出係数は、環境省や経済産業省が公表しているデータを参考にしましょう。数値は見直されることがあるため、最新の情報を用いて算定することが重要です。

部門別・設備別に可視化する

CO2排出量を算定したら、部門別や設備別に分けて可視化します。全社合計の数値だけでは、どこに課題があるのかを把握しにくいためです。部門や設備ごとに整理することで、排出量が多い箇所を特定しやすくなります。

例えば、製造部門と管理部門を分けて確認したり、特定の設備ごとに排出量を比較したりすることがあります。部門別・設備別の見える化は、削減施策を検討する際にも有効です。影響の大きい箇所から対策を進めることで、効率的にCO2排出量の削減を目指せます。

分析結果をもとに改善施策へつなげる

部門別や設備別に可視化したデータは、分析してこそ意味を持ちます。排出量の多い工程や、特定の時間帯に増加しているなど、数値を比較しながら原因を整理することが重要です。

分析結果をもとに、省エネ設備への更新や運用ルールの見直しなど、具体的な施策を検討します。対策を実施した後は、CO2排出量がどの程度変化したのかを再度確認します。見える化は一度きりで終わらせず、見える化と分析、改善を繰り返すことが重要です。

CO2排出量を見える化するときの課題

CO2排出量の見える化は、多くの企業にとって重要な取り組みです。一方で、実際に進める中ではいくつかの課題に直面することも少なくありません。見える化を進める際に起こりやすい代表的な課題を紹介します。

担当者の知識やノウハウが不足している

CO2排出量の見える化を進めるには、算定方法や排出係数に関する一定の知識が必要です。

排出係数の選び方や算定ルールを正しく理解していないと、算定結果にばらつきが生じるおそれがあります。そのため、担当者の理解度によって数値の精度が左右されやすいことが課題の一つです。

また、CO2排出量の管理は専門性が高く、特定の担当者に業務が集中しやすい傾向があります。担当者が異動や退職をした場合、業務が引き継がれず、見える化の取り組みが止まってしまうケースも少なくありません。

従業員のCO2削減に対する意識が浸透しにくい

CO2排出量の見える化を進めても、従業員の理解や協力が得られなければ十分な効果は期待できません。排出量の数値が現場の業務と結びついていない場合、取り組みが他人事として受け取られてしまうことがあります。

特に、CO2削減の目的や背景が共有されていないと、「なぜ対応が必要なのか」が理解されにくくなります。その結果、省エネ行動や運用ルールの見直しが現場に定着しないケースも少なくありません。

見える化の数値を社内で共有し、どの行動が排出量削減につながるのかを分かりやすく伝えることが重要です。従業員一人ひとりが自分ごととして捉えられるようにすることが、見える化を活かすための課題といえます。

CO2排出量の算定が難しく負担になりやすい

CO2排出量の算定は、見える化を進めるうえで大きな負担になりやすい作業です。エネルギー使用量の収集や排出係数の確認など、複数の工程が必要になるためです。特に、拠点や設備が多い企業では、データを集めるだけでも時間と手間がかかります。

また、算定方法や使用する排出係数を誤ると、数値の正確性が損なわれます。このように、算定作業が煩雑になると、見える化そのものが目的化してしまうことも少なくありません。

エネグラフで実現するCO2排出量の見える化

CO2排出量の見える化を継続的に進めるためには、算定や管理の負担を抑えつつ、日常的に活用できる仕組みが重要です。さまざまなエネルギー使用量が把握できるエネグラフを活用したCO2排出量の見える化について紹介します。

低価格かつかんたんに導入・設定できる

エネグラフは、低価格で導入しやすいことが特長です。安価なエッジデバイスを、電力使用量を把握したい場所に1台設置するだけで利用を始められます。大規模な工事や複雑な初期設定を最小限に抑えることで、導入時の負担を抑えられます。

また、エッジデバイスには複数のセンサーを接続することが可能です。組み合わせによっては、最大5点までセンサーを接続できるため、電力だけでなくさまざまな使用量をまとめて把握できます。必要な範囲から段階的に導入できることも、エネグラフの強みといえます。

クラウド上でエネルギー・CO2を一元的に見える化できる

エネグラフで取得したデータは、クラウド上で一元的に管理できます。現場で計測したエネルギー使用量を自動で集約し、グラフや数値として分かりやすく表示できます。そのため、現地に行かなくても使用状況を確認することが可能です。

エネルギー使用量からの換算機能もありますので、CO2排出量の増減も捉えやすく、クラウド上で情報を共有できることも特長です。複数の担当者が同じデータを確認できるため、部門間での情報共有や意思決定にも役立ちます。

CO2の見える化以外にも得られる効果が大きい

エネグラフを活用すると、CO2排出量の見える化にとどまらず、さまざまな効果が期待できます。エネルギーや水の使用量を可視化することで、無駄な消費に気づきやすくなり、結果として費用削減につながります。

水の使用量が想定以上に多い工程や、エアー設備の余剰稼働が明らかになるケースも少なくありません。

また、休日にも電力が消費されている待機電力のムダに気づけることも大きなメリットです。エネルギーの使われ方に異常があった場合、早期に把握できるため、トラブルやロスの防止にも役立ちます。

こうした見える化を通じて、社員一人ひとりの意識にも変化が生まれます。エネルギー使用状況を共有することで、節電や省エネへの意識が高まり、組織全体での改善につながるでしょう。

まとめ

CO2排出量の見える化は、脱炭素経営を進めるための出発点です。原材料の調達から製造、使用、廃棄、リサイクルに至るまでの排出量を把握することで、はじめて実効性のある削減施策を検討できます。

また、見える化は環境対応にとどまらず、エネルギーコストの削減や業務効率化にもつながる取り組みです。部門別や設備別に排出量を把握し、分析と改善を繰り返すことで、継続的な成果を生み出しやすくなります。

エネグラフを活用すれば、エネルギー使用量やCO2排出量をクラウド上で分かりやすく見える化できます。低価格かつかんたんに導入できるため、見える化に初めて取り組む企業にもおすすめです。

CO2排出量の管理とあわせて、異常の早期発見や電気代削減を図りたい企業にとって、エネグラフは有効な選択肢の一つといえます。ぜひご検討ください。

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